事例紹介

じょぶたんを活用されている事例をご紹介します。

株式会社SUMCO 様

標準時間算出のためのワークサンプリングの代替として活用

じょぶたんユーザー

株式会社SUMCOは世界シェア約30%の半導体用シリコンウェーハを製造・販売しています。TPM推進部ではこれまで全国各工場の作業現場で工程ごとの標準時間を算出するために、観察者を立てたワークサンプリングを実施していました。しかし工場のフル生産時や工程に変化が生じた時等、容易にワークサンプリングが実施できないという課題があり、ワークサンプリングの代替のために、観察者なしで作業時間がかんたんに計測できる「じょぶたん」を導入することを決めました。(以下、敬称略。聞き手:NX総研・井上、福井)

総研
「じょぶたん」を導入した目的は?
SUMCO
「じょぶたん」の導入前までは観察者を立てたワークサンプリングを実施していました。工場が3交替勤務の24時間操業ということもあり、現場の規模によって人数は変わりますが、1班から1名、3班で交替作業するため最低3名の観察者が必要となります。
具体的にはランダム時刻表を使った不定期な時間間隔で、各工程の作業内容を記録します。ワークサンプリングは工程によっては3ヵ月もかかる場合があり、観察者の負担がかなり大きく、特に工場のフル稼働時はワークサンプリングをしたくてもできないという課題がありました。また閑散期の観測では余裕時間が発生していることもあり、標準時間として考える場合には測定精度に問題があります。工程の変化や新プロセスが導入されてもタイムリーなワークサンプリングができず、該当工程だけの作業時間計測による標準時間設定になっていました。
総研
ワークサンプリングを3か月間も実施するのは結構長いですよね。
SUMCO
それはIE(インダストリアル・エンジニアリング:工場の工程管理技術)の基本の考え方で、データのサンプル数が多いほど精度は高くなるので、正確な標準時間算出のために最低3か月間は観測して欲しいと現場にお願いしていました。観測者はワークサンプリング前にどのようなルートで現場を回るのか、ここにいたらオペレーターがまんべんなく見られるとか、観測する場所なども事前調整しておく必要があり、紙とペンを持って記録したデータをエクセル入力する手間もかなりかかっていました。
総研
「じょぶたん」を使ってみて良かった点は?
SUMCO
「じょぶたん」は作業者一人一人がスマホに入力して計測するため、観察者が不要である点と実施したい時にタイムリーに計測できることが大きな利点です。また、データ集計が楽にできる点もメリットです。ワークサンプリングではデータの個数の比率で標準時間を算出していましたが、「じょぶたん」は計測した時間データで算出できるところは大きな違いだと思います。他にも標準時間の算出だけでなく、付帯作業、準備作業で時間がかかっている作業を把握して、作業時間削減のための自動化を検討するのにも役立っています。
総研
「じょぶたん」で改善して欲しい点はありますか?
SUMCO
計測間隔が一定間隔しか設定できない点です。ランダムな時間間隔で計測できる機能があればいいと思います。決まった時間に決まった作業をするワンパターンな作業を、一定間隔モードで計測すると作業全体の拾い込みが出来ないことが考えられるため、そういう作業はワークサンプリングで乱数表を使うような形でランダムな時間間隔で計測できればと思います。
総研
スマートフォンの着信設定を複数の分数の選択肢から任意の分数を毎回選択して音を鳴らす形であればできるかもしれないので、ランダム間隔モードの機能追加は検討してみます。
SUMCO
「じょぶたん」の計測データは当課で一次分析をした後、その分析結果を各工場に渡すことが多いのですが、エクセルの分析ツールで見られるタイムチャートはデータ量が多いこともあってレポートを作成するのにかなりの時間がかかります。
総研
昨年12月からBIツール「Tableau」(タブロー)を使った分析支援サービスを開始しています。これはお客様の計測データを読み込んだTableau形式のファイルを弊社が作成してお客様に提供するサービスで、お客様は無償利用できるTableau Readerを使えば、条件の絞り込みができます。例えば、この工場の、この作業現場の、この日と指定するとすぐにその条件での表やグラフが作成できるというものです。エクセルより早くて便利なのでこちらもぜひご検討下さい。
図1:Tableau分析支援サービスのタイムチャート(サンプル)

図1:Tableau分析支援サービスのタイムチャート(サンプル)

SUMCO
クリーンルームで「じょぶたん」のスマホを利用する時は、クリーンルーム対応の専用ケースの中にスマホを入れて計測しています。クリーンルームでは二重に手袋をしているので、スマホ画面のボタンを押しても反応しないことがあり、ラミネート加工をしたタッチペンを使うように改善しました。しかしラミネート加工したタッチペンは使用していくうちにラミネートに亀裂が入ることがあるので、補修する手間がかかります。タッチペンを使用してもボタンの反応が悪い時もあります。このクリーンルームでの計測の課題を解決する改善策はありますか?
写真1:クリーンルームでの「じょぶたん」利用現場

写真1:クリーンルームでの「じょぶたん」利用現場

総研
スマートフォンは機種によって「手袋モード」という機能がついているものがあります。手袋をした状態でも感度の良いタッチができますので、次回クリーンルームで計測することがあればその機能が付いたスマホをご用意しますのでお試し下さい。
本日は貴重なお時間とご意見を賜り、誠に有難うございました。

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